後立山南部(長野) 爺ヶ岳(2669.9m) 2020年10月11日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 2:03 柏原新道登山口−−4:41 種池山荘−−5:29 爺ヶ岳中峰 6:05−−6:17 爺ヶ岳南峰 6:38−−(雷鳥観察に約5分)−−7:07 種池山荘−−8:25 柏原新道登山口

場所長野県大町市/富山県中新川郡立山町
年月日2020年10月11日 日帰り
天候
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場登山口前に駐車場あり
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば大展望
GPSトラックログ
(GPX形式)
ここをクリックしてダウンロード
コメント台風が関東沖から離れつつあるタイミングで爺ヶ岳へ。後立山では台風や前線の影響は無く好天で気温も高く、見える範囲では新雪は皆無だった。爺ヶ岳山頂の影によるブロッケン現象に遭遇。帰りがけには雷鳥が出てきてくれた。例年より早く既に種池山荘は営業を終了していた




出発時に駐車場に空きあり 大町市街地の明かり
月が良く見えるほど天候が回復 扇沢駅
この黄色い標識のほとんどは撤去済 種池山荘の営業は終了していた。例年より早い
爺ヶ岳向けて登る。金星が明るい 爺ヶ岳山頂(中峰)。関東方面は悪天で背の高い雲海が広がる
浅間山は山頂のみ。煙が上がっていたので気付いた 八ヶ岳も見えるのは標高2500m以上
富士山 気温は+5,6℃
意外にも南アルプスはきれいに見えていた
雲海が高く日の出の時刻を過ぎても太陽が見えない
剱岳では富山平野側から雲が流れ込んでいた 冷池山荘テント場にはテントあり
爺ヶ岳中峰から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)。安曇野側からガスがかかり始めた
立山、剱岳には日が当たり始めたがこっちはまだ やっと雲の上から日が出た
爺ヶ岳中峰から見た常念山脈、槍穂
爺ヶ岳中峰から見た鹿島槍ヶ岳 爺ヶ岳南峰に向かう
爺ヶ岳南峰への登り返し 微かなブロッケン現象
爺ヶ岳南峰 爺ヶ岳南峰から立山、剱岳方面。ガスがかかっている
爺ヶ岳南峰から中峰方面 爺ヶ岳の影でブロッケン現象が出ていた
爺ヶ岳中峰から見た南〜西〜北の展望(クリックで拡大)。雲海が高くなり南アルプスや八ヶ岳は見えなくなった
爺ヶ岳中峰から見た頚城山塊と高妻山 下山開始する頃にはガスが晴れた
信州側から滝雲が流れ込む 帰りがけに雷鳥に遭遇。一羽のみ
種池山荘手前から。富山側の雲海はすっかり消えた
種池山荘東側のお花畑 種池山荘。すべての窓、ドアは閉鎖されていた
紅葉はまだ大丈夫 扇沢駐車場。車は少な目
対岸の駐車場は空きあり 登山口前駐車場は満車

下山時遭遇した雷鳥の動画(36秒 47.6MB) 


・土曜日は関東南岸に前線と台風が接近して広範囲に雨の予報で自宅で休養。しかし日曜日は日本海側では天候が回復するとのことで、日本海側に近い後立山の爺ヶ岳に出かけることにした。本当は未踏の藪山に出かけたいところではあるが、今週の平日に登った飛騨及び富山の藪山で両足に酷いかぶれを生じてしまい、しばらく藪山は避けなければならないのであった。もう少し寒くなれば毛虫もいなくなって再び藪に突っ込むことができるようになるので、おそらくこれがが今シーズン最後の北アルプスとなるだろう。

・天気予報を複数見たが、大町付近では雨は降らないがすっきりとした晴れにはならないようだ。ただし爺ヶ岳山頂でも風は弱く気温は高めの予報で、この時期にしては快適に過ごせそうだ。日曜日は群馬を含めた関東で雨の予報であり、東の空は背の高い雨雲に覆われていると予想され、たぶん奥日光等の遠方の山々は見えないだろう。でも日本海側の立山、剱岳はすっきりと見えるだろうと期待する。

・土曜夜早い時刻の柏原新道登山口前の駐車場には車は皆無。今年は爺ヶ岳にそれほど多く来ていないが、過去の経験も含めてこの事態は初めて。まあ、今日は雨だったので今日入山した人は少ないだろうが。後で知ったが、人が少ない大きな要因は種池山荘の営業が既に終了していたからだった。小屋を利用しないので小屋に到着するまで知らなかった。

・日の出の時刻に山頂に到着するように夜中2時頃に出発。珍しくこの時間から歩き始める登山者が他にもいて私の少し後を明りが付いてきたが、私は忘れ物に気付いて車に戻ったのですれ違って彼が先行することになった。それなりのしっかりした装備だったので、おそらく鹿島槍方面だろう。

・車に戻って忘れ物を持って再出発。天気予報では曇りのはずが上空は満天の星空。月も明るい。先週は満月だったので今週は少し欠けていた。それでも安物のコンパクトデジカメで手持ちで手振れしない程度のシャッタースピードが得られるくらい明るかった。

・先行した青年は途中で休憩中のところを追い越した。ただし休憩時間は数分程度だったようで、私から数100m程度後に光が見えていた。私が防寒装備を着ている間に追い越されたりしたので、付かず離れずの状態だったようだ。私が爺ヶ岳中峰で日の出待ちをしている間に彼は中峰はパスして鹿島槍方面へと進んでいった。

・予報通り気温は高めで先週より快適。先週は少し寒すぎたくらいだったが、今回は適温であった。

・柏原新道には各所に黄色い特徴的な標識が付けられているが、そのほとんどが撤去されていた。種池山荘も冬ごもりの準備をしているようだ。残っている標識は「ケルン」だけだったような。違う形式の「一枚岩」もあった。以前、6月に登った時に小屋の従業員が黄色い標識を持って下ってきたのとすれ違ったことがある。

・午前5時前に種池山荘前に到着したが窓の明かりは漏れておらず真っ暗。おかしいなぁと思ったら明るくなった帰りに見たら全ての窓、ドアは雪囲いされて冬支度が完了し、既に今シーズンの営業を終了していた。例年より店じまいが早く、おそらくコロナの影響だろう。

・小屋の前には明りが2つ。小屋が営業していなかったのでおそらくテント泊の登山者だろう。さすがにこれから歩き始める人間と、登山口からここまで歩き続けた人間では歩くスピードが違い、すぐに差が詰まってきたので道を譲った。

・爺ヶ岳への稜線で光が見えるのは先ほど追い越された2人組のみで、鹿島槍付近の稜線には光は皆無であった。1週間前はいくつも光が見えていたのだが大違い。冷池山荘も営業を終了したのが大きな要因だろう。でも明るくなってからデジカメの最大望遠で冷池山荘テント場を撮影したらテントが3張見えた。ここは小屋が営業していないと水の確保ができないため、雪が無いと水を担ぐ必要があるので幕営するのは大変だ。

・爺ヶ岳への登りの途中、数か所で雷鳥の鳴き声を聞いた。先週は登山道に雷鳥が飛んできたが今週はそんなラッキーな事態は発生しなかった。でも帰りに登山道脇に雷鳥を発見できた。

・往路では南峰をパスして中峰に直行。山頂は無人で先行の2人は中峰を経由してそのまま鹿島槍へと向かっていったようだ。まだ日の出前で東や南の空は背の高い雲海に覆われていた。見えているのは標高2500m以上の山のみで志賀高原の山々は全て雲海の下。浅間山は山頂部のみが僅かに顔を出しているが肉眼で確認するのはほぼ不可能なほどだったが、噴煙(水蒸気)を上げていたので発見できた。

・関東や山梨、静岡方面は雨の予報で八ヶ岳、富士山、南アルプスは雲に覆われて見えないだろうと考えていたが、意外にもくっきりと見えていた。ただし高い雲海のためこれまた標高2500m以上のみが見える状態で、八ヶ岳は蓼科山が雲海ギリギリで天狗岳〜権現岳が見えていた。南アルプスは奥茶臼山の山頂がギリギリ雲から出ている状態で、深南部は雲の下だった。

・山頂は弱い風で気温は+5,6℃とこの時期としては気温が高く快適で先週とは大違いで、防寒装備を着れば十分に快適でじっくりと日の出を待つことができた。しかし時間経過と共に北から雲が湧きだして東の空を覆ってしまい、日の出直前の水平線が見えなくなってしまった。おかげで立山や槍ヶ岳、鹿島槍に朝日が当たっているのに爺ヶ岳は日陰のままで、遅れて出てきた太陽は雲に繋がるガスを通してぼんやりした姿であった。やがて爺ヶ岳にもガスがかかるようになってしまい、視界が制限されてしまった。

・これ以上待っても展望は期待できないので南峰経由で下山開始。南峰への登り返しではガスが薄くなって微かながらブロッケン現象が出てくれた。太陽の方向の霧が完全に晴れていればクッキリと出たはずなのだが残念。

・爺ヶ岳南峰も無人。ガスがかかったり晴れたりの繰り返しだが、徐々にガスのかかる時間が短くなってきた。ガスが晴れると頭上は雲一つない快晴であり、今日は予想以上に好天になりそうだ。信州側の雲海の高さは徐々に高くなっていて八ヶ岳や南アルプスは見えなくなってしまったが、富山側の雲海は逆にどんどん消えていて、中峰では全く見えなかった毛勝三山が見えるようになってきた。

・種池山荘へと下っているとポツリポツリと登りの登山者とすれ違う。時刻はまだ6時半なので、おそらく大半が鹿島槍への日帰り組だろう。

・無人の種池山荘前で防寒装備を脱いで軽装で下山開始。すれ違う登山者は明らかに通常の週末より少ないが、それでも数10人いただろう。小屋前のお花畑付近から雲海に突っ込んで太陽が見えなくなったので、すれ違う人にはできるだけ上は快晴であることを伝えるようにした。雲海の中や下の天候がそのまま山頂まで続くと思っていたらテンションが上がらないだろうが、山頂は雲海の上で快晴だと知れば多少は疲れが和らぐだろう。

・登山口の駐車場に到着すると満車状態だったが、対岸の広い駐車場には空きがあった。登山道から見下ろした扇沢駐車場にも空きが目立ち、今日は全体的に登山者、観光客は少なめだった。

 

山域別2000m峰リスト

 

ホームページトップ